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入れ歯はいつから使われはじめたの?

 現在、日本で最も古いといわれている入れ歯は、1538年(天文7年)に74歳で亡くなった和歌山市願成寺(がんじょうじ)の尼僧、仏姫(ほとけひめ)が使っていた木の入れ歯だといわれております。この入れ歯は木床義歯と言われ、黄楊(つげ)の木を使用し、歯の部分と歯肉の部分が彫刻され、奥歯の噛む面には硬いものが噛めるように銅や銀の鋲が打たれております。噛む面にはすり減りが見られるため、実際に使われていたのではないかと考えられております。1538年という事は、戦国大名が勢力を誇った室町時代末期(戦国時代)の入れ歯ということになりますね。また食事をしても落ちないように、顎の粘膜に吸いつき保持するように作られており、現在の総入れ歯が顎に吸着する理論とまさに同じであります。

 ところでヨーロッパでは、動物の歯を彫刻した入れ歯や陶製の入れ歯が1746年に初めて紹介されます。その入れ歯は上下の入れ歯を蝶つがいのような金具で固定したもので、顎の粘膜への吸着は存在せず、食事の時にははずすというまさに「化粧入れ歯」のようなものだったようです。それを考えると日本では精巧に彫刻され顎に吸着する入れ歯を外国より約200年以上も前から実用化していたことになりますね。

 精密な技術を必要とする入れ歯はこんなにも前から作られていて、また歴史を探ると昔の方々も歯には相当悩まされていたようなのですが、ただいつの時代もできれば自分の歯を大切にずっと長く使っていきたいものですね…。

(公社)船橋歯科医師会

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