健康だより

筋肉と骨の貯金

加齢に伴い体は思うように動かせなくなってきます。筋肉量のピークは20歳代前半であることはよく知られていて、その後は減少傾向になります。運動量の減少が一つの原因ですが、他にも栄養摂取不足、ホルモンの低下などが関係していると言われています。

また同様の理由で、加齢に伴って骨の強度の低下、すなわち骨粗鬆(こつそしょう)症も進行します。骨や筋肉の衰えは転倒や骨折のリスク上昇に直結し、いくら内臓の働きに問題がなくても転倒や骨折により若くして要介護状態になる方もおられます。

骨と筋肉の衰えの進行をなるべく抑えるにはどうしたらいいか。生理的な加齢性変化には抗えませんが、少しでも歯止めをかけるにはやはり適度な運動と食事ということになります。階段の上り下りやジョギングなど中強度の運動がまずはお勧めですし、食事で言えば骨粗鬆症にはカルシウム、ビタミンDやKの摂取が重要になります。ビタミンDに関しては日光浴でも確保することができます。

若いうちから食事や運動に気を使いながら、最大骨量と最大筋量を引き上げておけば、加齢に伴って減少した場合でも疾患のレベルにはなりません。なるべく蓄えておきましょう。

鎌ケ谷市医師会