健康だより

高血圧の敵それは「塩」

戦国武将の上杉謙信は、塩をつまみに酒を飲み、冬の寒い時期に、厠で力んだ際に血圧が上昇したために脳出血を引き起こし亡くなったようです。

塩分が血圧を上昇させることはご存じの方も多いかと思います。1950年代の東北地方の平均の一日塩分摂取量は30g程度だったようで、高血圧に伴う脳卒中の罹患率が非常に高い状態でした。一方、ブラジルのヤノマミ族は1日平均塩分摂取量が0.3gで、高血圧患者がいない部族として有名です。

現代では、千葉県民の1日平均塩分摂取量は男性11.0g、女性9.4g(平成27年調査)となっており、男性は全国で13番目に多い摂取量、女性は全国でなんと5番目!に多い摂取量です。塩分1g減塩すると血圧1mmHg、体重1kg減量すると血圧1mmHg程度低下します。厚労省の【健康日本21】の試算では4mmHgの血圧の低下で脳卒中1万人、心筋梗塞5千人減らすことができるといわれています。皆様も、減塩を意識して脳卒中など起こさずに健康寿命を延ばしましょう。

鎌ケ谷市医師会