地域福祉を取り巻く現状

地域状況の変化

地域状況の変化

こども関連

少子化の急速な進行や核家族化などの家庭環境や人間関係の希薄化などにともなって、育児不安や児童虐待の増加など、子育てを取り巻く環境が大きく変わってきています。

保育サービスでは、私立保育園と駅前保育園がそれぞれ1園開園したほか、病後児保育の開始や、一時保育や幼稚園預かり保育など子どもを預けるサービスが拡大し、働きながら子育てする親が子育てしやすい環境づくりがより前進してきました。

地域で遊びや情報の提供、また子育てに関する簡単な相談などを行うボランティアとして「子育てサポーター」の育成や子育てに不安や悩みを抱える親たちが気軽に集まり、交流や情報交換、仲間づくりなどを行う場所として「子育てサロン」を開設し、地域のなかでの子育てを支援する体制が充実してきました。

高齢者関連

日本は、世界に例のないスピードで高齢化が進み、平成22年には日本国人口に対する高齢化率が22.7%に達し、4人に1人が高齢者という他国が経験したことのない「前例のない高齢社会」を迎えています。

本市では、高齢化率が平成17年3月31日現在15.8%であったのが、平成22年3月31日現在21.1%に達し、毎年上昇傾向にあります。また、県(20.8%)をも上回っています。

核家族化の進行、介護する家族の高齢化あるいは単身高齢者・高齢者夫婦のみの世帯が急増し、親族間・地域社会等の交流が希薄となる「無縁社会」が広がりつつあるなか、平成22年夏頃に全国各地で高齢者の所在不明問題が発生し、地域社会の希薄化が改めて明らかになりました。

地域包括支援センター2箇所に設置し、高齢者やその家族等に対し、介護予防や総合的な相談、支援、権利擁護等の事業を行っています。(平成18年度:西部地区、平成19年度:南部地区に開設)

障がい者関連

平成18年4月から従来の支援費制度に代わり、 新たな改革として障害者自立支援法が施行されました。この法律は、 身体・知的・精神とそれぞれ別の制度体系で実施されてきた支援を、3つの障がい共通のもとで展開していくこと、働く意欲のある障がい者がもっと働けるよう就労支援を強化していくこと、 現在施設や病院に入所・入院している障がい者の地域での生活移行を推進していくことなど、従来の障がい者支援 の仕組みを変える内容となっています。

平成12年度から21年度にかけての10年間で身体障害者手帳を保有する人は2,088人から2,814人へと約35%増加しています。 また、程度別では3級が減少、1級の増加が見受けられるなど、障がいの重度化が進んでいます。

知的障がい者については、療育手帳を保有する人は12年度の294人から21年度の466人へと約59%増加しています。 また、軽度の人が多くなってきています。

精神障がい者は、平成12年度から21年度までの10年間で精神障害者保健福祉手帳を保有する人は44人から340人へと約8倍近くに増加しています。